あなたは今、どんなタイプのコンタクトレンズを使っていますか?
もし、あなたが1dayタイプの使い切りのものではなく、2週間装用タイプのコンタクトレンズなど、定期的な洗浄・保存が必要なコンタクトレンズを使っているのなら注意が必要です。
コンタクトレンズの保存液の正体
恐らく、あなたは、寝る前にコンタクトレンズを外して、保存液に入れていると思いますが実は、この保存液があなたの目の健康にとって問題になるケースがあるのです。
あなたは、
「いやいや、ちゃんとコンタクトレンズの保存液に入れていますよ。この保存液で、はたんぱく質も除去できて清潔ですよ」
と言うかもしれませんが、もしも、本当にたんぱく質を分解することができて、コンタクトレンズに付着した細菌も殺せるほどの強い保存液ならば、そんな液体に漬けたコンタクトレンズをデリケートなあなたの両目に装着したら、どうなってしまうでしょうか?
目の細胞が死んでしまうと思いませんか?
また、あなたもきっと経験があると思いますが、保存液がなくなってしまったから、代わりに水道水を使ってコンタクトレンズをキレイにしようとすることも危険なことです。
水道水でコンタクトレンズを洗浄してはいけない
なぜなら、水道水には無数の雑菌が含まれているからです。
日本の水は他の国の水と違って、もともとの水に有害物質が少ないことに加えて、塩素消毒が徹底されているため、安全性が高い水です。日本のように、水道水をそのまま飲めるような国はほとんどありません。
でも、世界一安全な水と言われている日本の水でも100パーセント安全が保証されているわけではありません。
なぜなら近年、クリプトスポリジウム、ジアルジア、エキノコックスなど塩素消毒でも殺菌できない菌が発見されているからです。
実際に、水道水をコンタクトレンズの保存液代わりに使って、アメーバー原虫による角膜炎にかかってしまい、眼が真っ白になってほとんど見えなくなってしまい、早急に角膜移植をした患者さんの例もあるそうです。
参考情報:やってはいけない目の治療 スーパードクターが教える”本当は怖い”目のはなし(角川書店単行本)
したがって、コンタクトレンズの保存液は目に直接装着するものなので、保存液に配合されている成分には十分過ぎるほど注意を払い、医師のアドバイスをもらいながら使用するようにしましょう。
もちろん、コンタクトレンズの保存液を製造しているメーカーは安全性を何度も確認し、厳しい検査をクリアしているものがほとんどですが、人によって目の体質は様々なので、自分自身の目でしっかりと確認する必要があるのです。
コンタクトレンズを甘く見てはいけない
このように、いつも何気なく、そして、習慣的に使っているコンタクトレンズを決して甘くみてはいけません。
下手をすれば、水道水をコンタクトレンズの保存液代わりに使って、角膜移植をすることになってしまった患者さんのように、大事に至る可能性もゼロではないのです。
まとめ
コンタクトレンズの保存液には洗浄力がほとんどありません。
また、水道水を保存液として使うことは、とても危険なので絶対にやめてください。
コンタクトレンズの使用方法については、信頼できる眼科のお医者さんの指示の下で、適切に使っていくようにしましょう。